業界ごとに「AI に任せてはいけない判断」がある
著作権・個人情報のような全業種共通の規制とは別に、業種固有の規制が AI 活用の壁になることがあります。医療・金融・士業・教育・建設・運輸など、専門資格や許認可が前提の業務では、AI の使い方も別ルールが必要です。
医療:診断・処方は人の判断のみ
医師法・医療法は、診断・治療方針の決定を医師の独占業務としています。AI は次のように使えます。
- - 画像読影の補助(最終判断は医師)
- - カルテ要約(事実確認は医師)
- - 患者への説明文の下書き(医師の確認後に交付)
AI が単独で診断や処方を行うことは認められません。患者向けの一般的健康アドバイスでも、診断と誤認される表現は避けます。「医師の診察を受けてください」を必ず添えます。
金融:勧誘・助言は資格者のみ
金融商品取引法・銀行法・保険業法は、金融商品の勧誘・助言を資格者の独占業務としています。AI は次のように使えます。
- - 一般的な商品説明(リスク・手数料)
- - 顧客向け説明文の下書き(コンプライアンスチェック後に発信)
- - 内部資料の要約・分析
AI が個別顧客に「この商品を買うべき」と勧めることは違反です。投資助言は登録業者のみ可、保険勧誘は資格者のみ可。AI チャットの応答にも、勧誘とみなされる表現が入らないように制御します。
士業:弁護士法・税理士法・社労士法
法律相談・税務相談・社会保険相談は、それぞれ弁護士・税理士・社労士の独占業務です。AI は次のように使えます。