ベンダー選定の 5 軸
AI ベンダーを選ぶときの判断軸は、次の 5 つに集約します。
- 1. モデル性能(業務の質に直結する)
- 2. データ取扱い方針(学習・ログ・第三者提供)
- 3. 可用性と SLA(ダウン時の影響)
- 4. 価格と価格改定の透明性
- 5. 撤退時の移行容易性
このうち最も見落とされるのは 5 つ目です。「いま動くもの」だけで選ぶと、3 年後に乗り換えられない状態になります。
モデル性能の見方
モデル性能は、ベンチマーク数値ではなく、自社業務での評価で判断します。第3話で作ったベンチマーク 30 件を、複数ベンダーで実行して比較します。
ベンチマーク差が 5% 以内なら、性能で選ぶより他の軸(データ方針・価格・移行容易性)で選ぶのが妥当です。10% 以上の差があれば、性能差が業務効果に直結します。
「最新モデルが出たから乗り換える」を毎回やると、運用が安定しません。ベンチマーク差が業務上の意味を持つかで判断します。
データ取扱い方針の確認
ベンダー側のデータ方針は、契約書だけでなく次の 4 点を文書で確認します。
- - 入力データを学習に使うか/使わないか
- - ログ保存期間と保存場所(国・地域)
- - サポート時に社員がデータを参照する条件
- - 解約時にデータを削除する手順と証跡
国外サーバ保管の場合、現地法(Cloud Act 等)の影響を受けます。業界によっては許容できないケースがあるため、業法側との整合性を確認します。