AI のコストは「3 層」で見る
AI 導入のコスト試算で、トークン課金だけを見て「月数万円」と算出する事例をよく見ます。これは半分です。AI のコストは 3 層で見ます。
- 1. ベンダー課金(トークン・サブスクリプション・API 利用料)
- 2. 人件費(運用担当・改善担当・業務オーナーの工数)
- 3. リカバリ工数(誤回答対応・事故対応・再構築)
3 層の総和が、AI の本当のコストです。1 層だけで算出すると、本番開始から半年で「想定の 3 倍かかっている」ことになります。
ベンダー課金の見積り
トークン課金は、次の 3 シナリオで試算します。
- - 標準ケース:想定利用量で月額いくら
- - 倍ケース:想定の 2 倍利用された場合いくら
- - 上限ケース:これ以上は予算で止める線をいくらに置くか
試算には、PoC 期間のトークン使用量を基準値にします。PoC で 1 人あたり月 5 万トークン使ったなら、本番で 100 人なら月 500 万トークン。これに余裕係数 1.5 倍をかけて予算を組みます。
サブスクリプション型(人数課金)は予測しやすく、トークン型は予測が難しい代わりに使った分だけになります。両方の特性を理解した上で、業務に合うほうを選びます。
人件費の見積り
人件費の見積りで、よく抜けるのが次の 3 役です。
- - 業務オーナー:月 4〜8 時間(誤回答パターン判定・FAQ 承認)
- - 技術オーナー:月 8〜16 時間(プロンプト改善・ログ分析)
- - 改善担当:月 8〜16 時間(評価ログ集計・ベンチマーク測定)