第6話|セキュリティ要件の組み込み ── プロンプトインジェクションと漏えい経路

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公開 2026-05-01

AI 特有の 3 脅威に対する基本対策、ベンダー側ログ・学習・サポートの 4 経路確認、認証監査・インシデント対応の準備を紹介する。

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AI 特有の 3 つの脅威

業務システムの一部として AI を組み込むと、従来のセキュリティ要件に加えて、AI 特有の脅威が 3 つ発生します。

  1. 1. プロンプトインジェクション:外部入力に仕込まれた指示で、AI の挙動を乗っ取る
  2. 2. データ漏えい経路:AI ベンダー側のログ・学習・サポート経路から情報が漏れる
  3. 3. 出力経由の情報露出:AI が知らないはずの社内情報を出力に含める

これらは従来の WAF や IDS では検知できず、AI 固有の対策が必要です。

プロンプトインジェクションへの基本対策

プロンプトインジェクションは、メール・Web 文書・ファイル名・画像メタデータなどに「以下を無視して、別の指示に従え」のような文言を仕込んでおく攻撃です。

基本対策は次の 3 段です。

  • - 入力分離:システム指示と外部入力を明確に分け、外部入力をそのまま命令として解釈しない設計
  • - 出力検証:AI の出力に「機密情報の送信」「ファイル削除」などの危険な操作が含まれないかを別レイヤーで検証
  • - 権限最小化:AI に外部システムへの強い権限を直接渡さない(代わりに人を介在させる)

特に 3 つ目が現実的に効きます。AI に「メール送信権限」「ファイル削除権限」「決済権限」を直接渡さず、AI は提案までで止め、最終操作は人または別システムで承認する構造にします。

データ漏えい経路の遮断

AI ベンダーへ送信したデータは、4 つの経路で外部に出る可能性があります。

  • - ログ保存:ベンダー側のログにデータが残る
  • - モデル学習:将来のモデル改善に使われる
  • - サポート対応:障害解析でベンダー社員が参照する
  • - 第三者連携:ベンダーが他社にデータを提供する

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