企画で AI を使うと、発散は得意・却下が下手になる
商品企画や R&D で AI を使うと、アイデアの発散側はかなり進みます。「○○ という顧客課題に対して 30 案出して」と頼めば、それなりの粒度で案が並びます。問題は、その先です。
並んだ 30 案から「やらない 27 案」を決める作業は、AI に任せると曖昧になりやすいのです。AI は、どの案にも一定の良い点を見つけてしまいます。結果として「全部見込みあり」と出力され、絞り込みが効きません。
企画における AI の本当の使い方は、発散と却下を分けることです。発散は AI にやらせる。却下の論点出しも AI に手伝わせる。ただし、最終的に「これはやらない」と決めるのは人です。
「やらない判断」のフレーム
却下を AI に手伝わせるなら、判断の論点を 3 軸に固定して渡します。
- - 撤退条件軸:3 か月以内に顧客検証が回らない/予算が見えない/必要技術が未成熟
- - 競合軸:既に主要競合が同等品を出している/参入時点で 3 番手以下になる
- - 顧客軸:想定顧客に既存代替が浸透している/支払意思額が見えない
AI には、案ごとにこの 3 軸で「赤・黄・緑」を振らせます。AI が黄や緑にしても、人が見て赤に直していい。逆に AI が赤にしたものを人が緑に戻すのもいい。AI の役割は、判断軸を抜けなく当てる作業の支援であって、判断結果の代替ではありません。
議事録 → 論点抽出 → 次回宿題、の連結
企画会議は、議事録が散漫になりがちです。AI を使って、議事録から論点だけを抽出し、次回までの宿題に変換する流れを作っておくと、会議の空転が減ります。
連結のプロンプトは 3 段で構成します。
- 1. 議事録の中から「未決事項」と「合意事項」を分ける
- 2. 未決事項を「誰が/何を/いつまでに」の形に書き換える
- 3. 次回の論点リストとして、未決事項を 5 項目以内に圧縮する