ひとりで働く人ほど、支援役の不足を抱えやすい
ひとりで働く人は、表に見える本業だけをやっているわけではありません。提案する、作る、売る、接客する。その裏で、調べる、整える、確認する、案を作る、見積もる、返事を書く、告知する、振り返る、という支援役の仕事も全部抱えています。
会社であれば誰かが持っていたはずの整理や前さばきまで、自分で回す必要がある。だから、ひとり仕事では本業そのものより、周辺の支援作業に時間が溶けやすいのです。
AIがひとり仕事と相性がよいのは、ここに理由があります。AIは、本業そのものを全部代わるというより、支援役の層を外に持てる感覚を作るからです。調査の下ごしらえ、文案づくり、比較表づくり、要点整理、振り返りのたたき台。こうした部分を外へ出せるだけで、ひとり仕事の負担感はかなり変わります。
ただし、何でもAIへ投げればよいわけではありません。ひとり仕事では、最終責任者も自分だからです。だから大事なのは、AIをどこへ入れ、どこは自分で持つかをはっきりさせることです。
この回では、第3部の総まとめとして、ひとりで働く人のためのAI仕事設計を組み立てます。
この回で扱うこと
- - ひとり仕事では、どの層にAIを入れると効きやすいのか
- - 逆に、自分で持ち続けたい持ち場はどこか
- - AIを入れても仕事が散らからないために必要な運用は何か
- - 小さく始めて壊れにくくする設計の考え方は何か

まず、自分の仕事を五つの層に分けてみる
AI仕事設計を考える時、最初に役立つのは、自分の仕事を五つの層に分けることです。
- - 集める
- - 整える
- - 決める
- - 出す
- - 振り返る
集めるには、調査、素材集め、過去事例の確認、比較候補集めが入ります。整えるには、要約、構成案、文案、比較表、タスクリスト化が入る。決めるには、優先順位、採用、不採用、条件設定が入ります。出すには、公開、送信、納品、案内、発信が入る。振り返るには、改善点の整理、次回へ残す型づくり、やり取りの見直しが入ります。